誤解多き磁石リグ その62017年09月01日

ゲージシール貼り付け

MR-003 の支柱の長さは30センチ超です。
ゲージシールは支柱全長に貼りたいところ。短めに貼ると、貼らないところと段差ができます。そこに四角パイプ内壁の縁が引っかかると、シールを剥がしてしまいます。
(このあたりはセロテープゲージでも同様ですがスルーしてました。一時性が強いものですし)

ゲージシールを貼り付けでは、四角パイプを支柱から抜き取って支柱だけにして、1枚ものの長尺シールをそのまま貼るのが簡単です。
しかし、磁石リグの完成品は四角パイプがはずせないのです。内部のシカケが破損しないよう、分解は不可としているからです。
それ以前に、30センチ超の長尺シールはA4サイズのプリンタラベルに収まりません。
以上により、シールは2枚分割し、四角パイプを避けつつ、別々に貼ることになります。(図参照)

ラベル幅は支柱幅よりわずかに狭くして、四角パイプ内壁の角との衝突を避けてます。
2枚のシールの継ぎ目には段差が無いので、四角パイプ内壁の縁ともぶつかりません。
したがって、シール自体は剥がれにくいです。

それでも、無地シールは書き込みで汚れていきます。目盛りつきも、支柱掃除に使うアルコールに触れたりすると印刷面が侵されます。そんなときは新品に貼りかえてください。

つづく

短信2017年09月02日

ワイヤーコアモジュール

ワイヤーアーマチュア用・ワイヤーコアモジュール。パペットの胸や腰に、ワイヤー固定のコアとして使います。
糸ヒューズの根元はL型に曲げ、直角穴に逃がしてます。これで糸ヒューズは軸回転しません。
それでも使っているとややガタついてきます。まだ改良の余地はありそうです。

バイメタル今昔物語 その32017年09月03日

バイメタル関節(最新)

前に 短信 で掲載したバイメタルとおなじ形式です。アレは12ミリクラスでしたが、こちらは15ミリクラスです。
12ミリクラスも15ミリクラスも、リグ使用を前提とした中~大関節です。ボールは鋼球またはステン球。ソケットプレートはリン青銅です。

通常のリン青銅には粘りがあり、機械加工に向きません。そこで快削リン青銅を使いました。
快削リン青銅に板材はなく、売ってるのは丸棒だけです。
またウチの制作環境では、太い丸棒の複雑加工は出来ません。そこでソケットプレートのボール接触部分だけをリン青銅丸棒にしました(中心をくりぬきリン青銅パイプに加工)。それを真鍮平角棒で裏打ちしました。つまりはバイメタルです。

写真の関節のボールは焼入れしたSUS440C球です。いまのところこれが最高の動きをします。このところやってた焼きいれ実験は、これのためでした。

こたつ 20172017年09月04日

ラッフルズ景品 SM-005

今年もイギリスの日本アニメーション映画祭「こたつ」の季節がやってまいりました。9月末から10月末にかけて、次の2会場でおこなわれます。

 ・Chapter Arts Centre in Cardiff (9/29-10/1)
 ・Aberystwyth Arts Centre (10/28)

  http://kotatsufestival.com/index.html

Cardiff では、東京藝大院教授/アニメーション作家・伊藤有壱さんの関連作品上映と講演があります。(このために渡英されるそうです)

  http://kotatsufestival.com/programme_cardiff.html
  (13:30 の回の、Toggle Yuichi Ito Screening Details をクリック)


今回もラッフルズ(運営費の足しにするため当日会場で行われるくじ)の景品にアーマチュアキット SM-005(写真)を出します。

SM-005 は藝大院で長らくストップモーション教材として使われてきました。採用してくださったのはほかでもない、伊藤教授でした。かの地での偶然の邂逅。何か運命的です。(おおげさでしょうか)

ダウン症改善化合物・アルジャーノン2017年09月05日


ダウン症の胎児をもつマウスに投与すると、生まれた子の学習能力が改善する化合物が発見されたそうです。

http://www.sankei.com/west/news/170905/wst1709050013-n1.html

名づけられた化合物名が「アルジャーノン」。聞いたらおおっ! と思うし、命名人もそのつもりだったのでしょう。しかし物語の結末を考えると縁起のわるい名称です。

ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」

映画と中篇版しかしらないけど。長編版を読めば納得いくのでしょうか?

誤解多き磁石リグ その72017年09月06日

磁石リグによる横移動

ラック&ピニオンギヤ式の戦車ではデフォルトとしている横微動機能。
磁石リグでも、限定された条件のもとなら、できないことはありません。


(1)ロッド(突き出し)が上突き出しのとき、支持物の重心が支柱の中心軸の真上にあれば、少なめのネオジム磁石数で支えられます。

(2)ロッドが下突き出しのとき、支持物の重心が支柱の中心軸の真下にあれば支えられます。(1)とちがい重力が支柱と四角柱の接触を剥がそうとします。これはネオジム磁石数を増やして調整します。

(3)ロッドが横突き出しのときは、バランスが崩れて支柱と四角柱の接触が阻害されます。ロッドの長さが短く支持物も軽いときを例外として、使用はおすすめしません。


最上端の実例写真は(1)の配置です。ちなみにこの場合ロッドは短くアーマチュアも軽いので、(3)の「例外」の使い方もできます。

ロッドが上突き出しでも、ロッド先端で方向変換し支持物を横止めすると、(3)とおなじことがおこります。(1)の「重心が支柱の中心軸の真上」という条件を満たさなくなるからです。

つづく

誤解多き磁石リグ その82017年09月07日

磁石リグ 横微動例

開発初期の磁石リグにて、支柱を横置きして横微動の例。
馬(翼のないペガサス)のアーマチュアの重心が、横渡しした第2の支柱の(中心軸の)真上にあり、条件を満たしています。

つづく

誤解多き磁石リグ その92017年09月08日

ロッドが横突き出し(トリッキー)

「現場あわせ」レベルの、トリッキーなご提案。

その7 で非推奨の

 (3)ロッドが横突き出し

を、

 (1)ロッドが上突き出し
 (2)ロッドが下突き出し

で代用する法。

(1)または(2)で、ロッドを両側直角方向に突き出し、一端に支持物、もう一端にオモリをつけバランスをとります。これなら「重心が支柱の中心軸の真上(あるいは真下)」という条件を満たします。

(1)より(2)のほうが、つまみが上向きになるので動かしやすそうです。(写真)

つづく

誤解多き磁石リグ その102017年09月09日

オプションつまみ

上向きのつまみは、支柱先端側から手を伸ばすと押しにくいです。横微動はイレギュラーな使い方ですし、その間だけ我慢してもらえばいいのですが、頻繁にやるのであればオプションつまみを追加するのも手です。

オプションつまみは元々、磁石リグを上方から逆さに吊り下げて使用する時用に作りました。四角パイプの上、従来のつまみの反対側の位置に、瞬着で(永久)固定するか、両面テープで(一時的に)貼り付けます。

オプションつまみは半田づけしなくていいので、材質はアルミです。
(真鍮のものもあります)

間隙調整 その12017年09月10日

小物部品加工

 部品を可動状態でサンドイッチするさい、間隙調整のために、鋏む部品と同じものを使う

というのは、イシイトシカズさん制作の戦車ではじめてみたと記憶しています。ラックギヤを可動状態を保ったままサンドイッチするのに、同じラックギヤの端材ををスペーサーとして使うというものでした。dwarf(様) の戦車も同じことをしてましたが、どちらが最初でしょう。まあ、それはそれとして・・・


部品加工で、固定しにくい材料は冶具で押さえて加工します。
写真中央の真鍮ボルト(=材料)は、2つの六角スペーサー(=冶具。一部を加工済み)で締め付けて固定します。締め付け(緩め)では六角スペーサーの一方を万力に固定し、もう一方をスパナで掴んで回転させます。

部品量産時は、万力のハンドルを何度も締めたり緩めたりします。万力のアゴの間隔を六角スペーサーの厚みより少しだけ広くしておき、「六角スペーサーを上下に抜き差しできるが、回転だけはできない」状態にしておけばいいのですが、万力のハンドルにはアソビがあるため、そうはいきません。
そこで、冒頭書いた「間隙調整のために、鋏む部品と同じものを使う」というのを万力固定に応用します。

冶具にするのと同じサイズの六角スペーサーの端材2個(落下防止のため一部加工済み)を、冶具の両脇に配置し万力に固定します。端材のほうだけに付箋をかませると、万力のアゴの間隔は、六角スペーサーの厚みより紙一重だけ広い状態となります。まさに「六角スペーサーを上下に抜き差しできるが、回転だけはできない」状態です。

これで量産の間、万力のハンドルに触る必要はありません。作業時間が減れば生産物の価格も下げられます。

つづく