加工硬化の話 その32024年03月04日

ボールのキズつきこそなくなりましたが、加工硬化の影響はまだ残っているようです。
出来上がる関節のなかに、ややクセのある動きをする関節ができます。
(『やや』であって、加工誤差といっても済ませられる程度のものです)

原因はおそらく、加工硬化部分でボールとのすべり具合(摩擦係数)が変わるためです。
その2 の図の下側のソケット穴では、穴べりの半円がマゼンタ(加工硬化あり)、残りの半円が青(加工効果なし)です。このような加工硬化部分の極端な偏りは、ボールとの動きにクセをつけます。
一方、上側のソケット穴では、マゼンタの弧と青の弧が、比較的細かく均等に散らばってます。滑り具合の違いがいい具合に分散され、クセをつけません。

穴べり上の加工硬化のつきかたは運任せです。見た目で確認できません。部品を組んで初めてわかります。

つづく

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