二連関節のクセ その1 ― 2024年07月03日
二連関節のソケットプレートには3連穴があります。端から
ボール受け穴 - ねじ穴 - ボール受け穴
です。
材料の平角棒Aと平角棒Bを重ねて加工すれば、2枚のソケットプレートには、同じ位置に3連穴があけられます。できたソケットプレートAとソケットプレートBを組めば、クセのない二連関節ができます。
両端のボール受け穴は、中心のねじ穴に関して対称の位置にあることが理想です。が、特に手作業では加工誤差により正確な結果が出せません。試しにソケットプレートAとソケットプレートBを互いに180度回転させて組みなおすと、多くの場合、動きにクセがついてきます。
なので拙作の二連関節ではソケットプレートの片側のアールを削り、組む方向を間違えないようにしています。
つづく
二連関節のクセ その2 ― 2024年07月04日
・平角棒Aと平角棒Bを重ねて加工したソケットプレートAとソケットプレートB
・平角棒Cと平角棒Dを重ねて加工したソケットプレートCとソケットプレートD
があったととします。
たとえばソケットプレートAとソケットプレートDを、アールの削りの方向を一致させて組んでも、クセはでてしまいます。ABとCDは別のタイミングで加工されていて、ABとCDの三連穴の位置関係は一致してないからです。
このように、組になったソケットプレートを相互に交換するのはご法度です。
拙作二連関節では、組みのソケットプレートに同じ番号を刻印しています。番号の異なるソケットプレート同士を組むことは、マニュアルで禁止しています。
※手加工でなく、マスプロダクツされた二連ソケットプレートであればその限りではありません。加工が鬼のように正確なので、180度回転して組んでもクセはでません。アーマチュアキットSM-005D(絶版)のソケットプレートは後者でした。アール削りもナンバリングもしてませんでした。
二連関節のクセ 補足 ― 2024年07月07日
前回の※で「マスプロダクツされた二連ソケットプレートであればその限りではありません」と書きました。が、例外もあります。中〇製の某格安二連関節です。
ステンレス製とうたわれていますが実はそうではなく、鉄にニッケルめっきがされています。(磁石をあててみましょう)
マスプロダクツの加工精度なので、最初のうちは動きがいいです。ただ、めっきが薄いので動かしているうちに穴べりのめっきがボールとこすれて剥がれます。剥がれないところとの摩擦係数が変わり、動きがよじれます。「めっきがははがれる」を地でいってます。
ステンレス製とうたわれていますが実はそうではなく、鉄にニッケルめっきがされています。(磁石をあててみましょう)
マスプロダクツの加工精度なので、最初のうちは動きがいいです。ただ、めっきが薄いので動かしているうちに穴べりのめっきがボールとこすれて剥がれます。剥がれないところとの摩擦係数が変わり、動きがよじれます。「めっきがははがれる」を地でいってます。
薄壁貫通球 ― 2024年07月12日

旋盤で3ミリ径ステン球に2.1ミリ径の穴をあけました。穴の内壁と球外面との距離(壁の厚さ)は最大部で0.45ミリです。
(1)ステン球を「そこそこの圧力」で三爪チャックに固定し、センター穴をあける。
(2)1.2ミリ径ドリルを通す。
(3)1.2ミリ径ドリルを通したまま三爪チャックをゆるめ、「軽めの圧力」で再固定する。
(4)2.1ミリ径ドリルを通す。
(2)(3)を省略すると、(4)のあとで2.1ミリ径を抜くときに三爪チャックの「そこそこの圧力」でステン球がつぶれ、関節の動きにクセをつけてしまいます。
2ミリ径丸棒に銀ロウづけしました。ソケットプレートと組んでもクセはありません。
【トップイメージ解説】 ― 2024年07月14日

獣脚萌え ― 2024年07月22日
【トップイメージ解説】 ― 2024年07月23日

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関節萌え、うしろから。尾の関節と干渉しないよう、リグ用の四角パイプを横にズラして配置してるのがわかります。