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逆ピン治具 その2 ― 2025年02月21日
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半田づけは溶接ではない ― 2025年02月12日
「そこは半田で溶接ね」
なんてことをいう方がいらっしゃいます。プロ・アマを問わず、割と多く。
半田づけは溶接ではありません! ロウ接です。
溶接(ようせつ)もロウ接(ろうせつ)も2つの金属部材を結合させる方法です。
(1) 溶接: 両部材の一部を溶かして、混じりあわせて結合させる
(2)ロウ接: ロウ=両部材より低融点の金属 を溶かして、それを接合成分として結合させる
(1)では部材が溶けますが、(2)では溶けません。
銀ロウづけも半田づけも、(2)ロウ接です。けっして(1)溶接ではありません。
銀ロウづけにおけるロウは銀ロウ。半田づけにおけるロウは半田となります。
✕ そこは半田で溶接ね
〇 そこは半田でロウ接ね
〇 そこは半田で半田づけね
✕ そこは銀ロウで溶接ね
〇 そこは銀ロウでロウ接ね
〇 そこは銀ロウでロウづけね
磨かなアカン【ステン球】 その4 ― 2025年02月10日
その3のシャフト側の半田づけで、シャフトの長さがある程度あれば、水ヒモで熱伝導をおさえることができます。ヒモはある程度太いもの。ナイロン系は溶ける危険性があるので駄目です。私はよくタコ糸を使います。
ステン球の近くにヒモをぐるぐるに巻きつけ、水をしみこませ水ヒモにします。半田づけ時にシャフトのほうから伝わってきた熱はここでせきとめられます。表面酸化させるするほどの熱はステン球に伝わりません。
半田づけ直後の動作チェックが不要になり、制作時間を短縮できます。
※再研磨せずに済むわけで、タイトルに偽りありになります。
磨かなアカン【ステン球】 その3 ― 2025年02月08日
ステン球と黄銅丸棒の接合に半田をつかうことは滅多にありません。ステンと黄銅の半田づけはできることになってますが、関節用としては強度が弱いです。とくに肩関節や股関節など、ねじりの力がかかるところには不向きです。通常は、より強度のある銀ロウをつかいます。
ただ銀ロウづけは半田づけにくらべ面倒です。体感としては作業量は3倍程度? そこで普通はステン球+黄銅丸棒のみをロウづけし、他には半田づけを使うということをします。
たとえば、ボールをロウづけして磨きも終えたボール&シャフトの、黄銅シャフト側をほかの黄銅部品と半田づけするとします。
このとき、半田づけにあまり時間をかけてはいけません。必要最小限の時間であげます。なぜなら、長時間加熱すると関節の動きが変わる(悪くなる)からです。原因はおそらく、黄銅シャフト経由で伝わった熱がステン球表面を酸化させるためです。
(当初はガストーチからでた成分が何か悪さをするのかと思ったのですが、ステン球をアルミホイルで覆って半田づけしても同じことが起きました。消去法で、私は熱酸化説をとります)
半田づけ後に動きが悪くなったら、(形状が許せば)ステン球を再研磨します。
手早くやれば動きは変わりません。これはトランジスタなどの熱に弱い電子部品の半田づけに似ています。
つづく
磨かなアカン【ステン球】 その2 ― 2025年02月07日

ステン球の襟首の部分(正確には、シャフトとボールが接した線からボール側)が錆びたとき。この部分ははソケットプレートのボールシート(ボールの受け穴)に触れないから、動きに影響しません。ただ、放置しておくと錆が広がることもありますし、見てくれも悪いです。除去しておくに越したことはありません。
(1)布ペーパー(#400くらい、シャフトの太さにより調整)を3ミリ~4ミリ幅でタテ裂きします。
(2よじってひも状にします。
(3)シャフトをベンチバイスに横固定し、ひも状布ペーパーで襟首を磨きます。シャフトを180度回転させて固定しなおし、襟首全周の汚れをとります。
要は、ねじったタオルで首の後ろを洗う的な?
ひも状布ペーパーがボール表面にふれてしまったら、動きが悪くなることがあります。そのときは、その1の耐水ペーパー磨きからやり直しです。
つづく