磨かなアカン【ステン球】 その32025年02月08日


ステン球と黄銅丸棒の接合に半田をつかうことは滅多にありません。ステンと黄銅の半田づけはできることになってますが、関節用としては強度が弱いです。とくに肩関節や股関節など、ねじりの力がかかるところには不向きです。通常は、より強度のある銀ロウをつかいます。

ただ銀ロウづけは半田づけにくらべ面倒です。体感としては作業量は3倍程度? そこで普通はステン球+黄銅丸棒のみをロウづけし、他には半田づけを使うということをします。

たとえば、ボールをロウづけして磨きも終えたボール&シャフトの、黄銅シャフト側をほかの黄銅部品と半田づけするとします。
このとき、半田づけにあまり時間をかけてはいけません。必要最小限の時間であげます。なぜなら、長時間加熱すると関節の動きが変わる(悪くなる)からです。原因はおそらく、黄銅シャフト経由で伝わった熱がステン球表面を酸化させるためです。
(当初はガストーチからでた成分が何か悪さをするのかと思ったのですが、ステン球をアルミホイルで覆って半田づけしても同じことが起きました。消去法で、私は熱酸化説をとります)
半田づけ後に動きが悪くなったら、(形状が許せば)ステン球を再研磨します。

手早くやれば動きは変わりません。これはトランジスタなどの熱に弱い電子部品の半田づけに似ています。

つづく